「え、こんなに要るの…?」
一人暮らしを始めると想像以上にお金が必要となります。計画的にお金の管理をしないと、お金がまわらなくなるということにも。
とはいえ、いつまでも両親に甘えることはできませんし、いつかは自立しなければ一人前の社会人とは言えません。そこで今回は、一人暮らしの節約で貯金を貯める方法を紹介していきます。
記事の目次
一人暮らしの節約で貯金を貯める方法
一口に貯金といってもその方法は様々です。大まかには、固定費の節約と固定費以外の節約の2つの方法に分けられます。
この記事では、それぞれの節約のポイントと具体例を示していきますが、その前に、節約する理由を明確にする必要があります。多くの人が節約に励むも、道半ばに挫折してしまうからです。方法論だけでなく、その目的にも目を向けましょう。
そもそも、なぜ貯金するのかを明確にする
人は行動を起こす時、何かしらの動機がないとなかなか動けないもの。これはもちろん、貯金に限った話ではありません。
苦手な勉強も、試験に受からないと困るから頑張りますし、辛いダイエットもキレイになって恋人に褒められたいから継続できるのです。
貯金も同じ。単に「貯金すること」が目標では、モチベーションは続きませんし、ちょっとした誘惑がきっかけで「やーめた」となってしまいます。
それを回避するにはやはり、貯金した先にある目標を明確にする必要があるのです。要は、使い道を考えておくということですね。
心からワクワクする目標があなたを動かす
たとえば旅行が大好きな方であれば、毎月貯金を貯めることで、沖縄旅行に行ける!とやる気が出てくるかもしれません。
たとえば恋人との関係を充実させたい方であれば、毎月のお金に余裕ができれば、恋人とのデートをグレードアップできる!とワクワクできますし、結婚資金に充てるぞ!とモチベーションが高まるかもしれません。
このように、人は本当にやりたいことに対しては、ものすごいパワーを発揮するものなのです。あなたもぜひ、貯金の先にあるものを明確にイメージし、楽しく節約をしましょう。
紙に書くと、願いが叶う
アメリカのイエール大学の興味深い調査があります。大学卒業時に3%の卒業生は将来の目標を持っており、それを紙に書いていました。
13%の卒業生は、将来の目標はありましたが、紙に書くことはしていませんでした。また、残りの84%の卒業生は、将来の目標が明確ではありませんでした。
これらの全学生を対象に、20年後、追跡調査をした結果、驚くべきことがわかりました。なんと目標を紙に書いた3%のグループの総所得は、その他の97%のグループの総所得の合計よりも高いという結果が出たのです。アメリカ中の他の大学でも同様の調査がなされたそうですが、ほぼ同じ結果が得られたとのこと。
これらの調査からもわかるように、せっかく目標を立てて行動するのであれば、紙に書いた方が実現する確率は高いと言えます。
【イエール大学の追跡調査】
A:全体の3% | B:全体の13% | C:全体の84% | |
目標の有無 | 目標あり | 目標あり | 目標なし |
目標を紙に書いたか | 紙に書いた | 紙にはかかず | ― |
Aの総所得>Bの総所得+Cの総所得
3%の総所得>97%の総所得
夢に日付を
こちらは居酒屋チェーンのワタミ株式会社の創業者である渡邉美樹氏の言葉。
彼は成功していない時期から、「夢や目標は日付を入れない限り、達成される日は来ない」という考えを大切にし、毎日毎日ノートに細かく目標を立てては達成した目標を消していき、真っ黒になったノートをいつも持ち歩いていたそうです。
前述した例で言うと、旅行が大好きな方の場合、「毎月5万円貯金。『半年後』に沖縄旅行」と書くのもいいですし、恋人との関係を充実させたい方であれば、「毎月5万円貯金。『1年8ヶ月後』に貯まった100万円を結婚資金に充てる」という目標にするといった具合です。渡邉美樹さんのように、毎日その目標を眺めて行動すれば、達成できる可能性は飛躍的に上がるでしょう。
固定費の見直しから始める
一人暮らしの節約でまず見直したいのが固定費です。毎月必ずかかる費用ではありますが、毎月必ずかかるからこそ、少しの知識と工夫で大きな結果にもなります。主な固定費は以下の通りです。
- 光熱費(電気・ガス・水道)
- 通信費(電話・ネット)
これらの節約術を、一つずつ順番にみていきましょう。
電気をたくさん食う家電
まず、電気代についてですが、消費電力というのは電化製品毎に異なり、一律ではありません。以下の電化製品は消費電力が大きい為、これらの使用頻度や時間を抑えることができないかを考えるのが近道です。
- 電気ポット
- ドライヤー
- 洗濯機
- 乾燥機
- エアコン
- 掃除機
- 冷蔵庫
たとえばエアコンは、フィルターをこまめにキレイにした方が節約につながり、設定温度はそれぞれ、夏は28度、冬は20度を目安にすることで節電効果が得られ、年間2,000円程度の節約が可能です。
ちなみに冷房の場合、設定温度を1度上げるだけで約10%、暖房の場合は2度下げると約10%電気代を抑えられます。
冷蔵庫は温度設定を弱にすることで消費電力が下がるため、夏は強、冬場は弱にするなどの工夫をすればいいでしょう。また、モノを入れすぎることが、電力のムダな消費につながるため、こまめに中身を整理することも大切です。
昼に在宅していないあなたへ。時間帯割引で節約
昼間、自宅にいないことが多い場合は、時間帯割引契約に切り替えることも一つの手です。電気プランを選択しない場合、ほとんどが従量電灯という契約がなされています。従量電灯とは、昼夜問わず、どの時間帯に電気を使っても、一律の費用がかかるというもの。
それに対し、時間帯割引契約は、7(8)時~22(23)時の電気料金を30%程度割高にする代わり、その他の時間帯の料金を70%~80%オフにするというプラン。割引率は各電力会社によって若干の差異はありますが、上手く活用すれば大幅に電気料金を抑えることが可能です。
前述した特に電気を食う電化製品を、70%~80%オフの時間帯に使用すれば、グッと電気代を抑えることができそうですね。他にも、ピークシフト型時間帯別電灯や、季節別時間帯別電灯といったプランもあるため、電力会社に確認してみるといいでしょう。
知らず知らずに損をしているかも…アンペアを減らすだけでお得
アンペアを意識したことはありますか?たとえば契約アンペアを50から30に下げるだけで、基本料金が500円以上安くなります。
ちなみにアンペア数とは、同時に使用可能な最大電力の上限のことを意味し、やたらと複数の電化製品を同時に使用することがない限り、一人暮らしにおいては、それ程高いアンペアは必要ありません。
目安として、消費アンペアが強いのはエアコンで15A、電子レンジ、掃除機、ドライヤーで10A、炊飯器で8A、洗濯機で4A、冷蔵庫は1.5A程度となっています。参考にしてみてください。
抜いていますか?コンセント。待機電力だけで10%
待機電力もバカにはなりません。トータルの電気料金の10%は待機電力と言われているため、外出する際や、使用しない場合はぜひ、こまめにコンセントを抜くようにしましょう。
ガス代の8割近くがお風呂から…
ガス代の5~8割はお風呂で使われているというのをご存知でしょうか?まずは、お風呂の使い方を見直すと効率が良さそうです。
シャワーは設定温度を41度~42度にし、シャワーの使用量を減らすために、専用のシャワーヘッドを取り入れてみましょう。
このヘッドはシャワーの穴の数が少なく作られており、ヘッドを変えるだけで、約50%の節水につながり、ガス代も軽減できます。穴の数は減っても、シャワーの勢いは変わらないので非常に便利な節約グッズと言えます。
中火と水洗い。キッチンでの節約術
お風呂の次にガス代がかかるのがキッチンです。調理の際は強火ではなく、中火にすることで効率よく熱が伝わり、節約につながります。
洗い物はお湯ではなく、水を使用しましょう。寒い冬場は洗い物専用の手袋を使えば辛くない上、手荒れも防げるので一石二鳥です。お湯を使う際には設定温度を36度~37度に設定するのがベスト。
水道代はため洗いで節約
キッチンでの洗い物は、水を流しっぱなしにするのではなく、ため洗いを実践しましょう。
洗い場のスペースに少し余裕がある場合は、洗い桶を2つ用意し、1つは水と洗剤を入れておき、もう一方には水だけを張っておきます。こうしておけば、洗剤の入った洗い桶で洗った食器を、水だけの桶の中に移せば、あとは軽くすすぐだけでOKです。
やっぱりすごい。秘密のシャワーヘッドが大活躍
前述したように、専用のシャワーヘッドを活用することによる効果は大きいです。たとえばamazonで最も人気の「タカギキモチイイシャワピタT」という商品は、年間でなんと30,000円の節約が謳われているにもかかわらず、お値段なんと1,700円(タイミングによっては割引でさらに安くなっていることも)。
オマケに2年間の安心保証付き。もちろんガス代も同時に安くなるわけですから、これを活用しない手はなさそうです。
光熱費はまとめてカードで
光熱費の支払いはクレジットカードでまとめた方が楽な上にお得です。たとえば還元率1.2%のクレジットカードで、10,000円の光熱費を毎月支払うと想定した場合、年間で1,500円程度還元されます。ぜひ、こちらも取り入れてみましょう。
節約に最大の効果を発揮してくれるクレジットカードについては、『節約に貢献してくれるクレジットカード特集!現金払いは損していますよ?』の記事で更に詳しく紹介していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてくださいね。
その携帯代、無駄にしているかも…
携帯電話を格安SIMにしていない場合は、ぜひこれを採用しましょう。どこの会社と契約するか、また、通話時間と使用する容量によっても異なりますが、人によってはこれだけで毎月10,000円近く節約することも可能です。
現在では様々な会社が格安SIMを提供しているため、プランも多岐に渡ります。携帯電話の使い方によって、選ぶべきプランや会社が異なるので、しっかりとリサーチをした上で、自分にとってのベストな選択をしましょう。
私はLINEモバイルを使っています。これだけで毎月6,000円程浮いていますし、旦那の分も合わせると倍以上毎月節約できていることを考えると、今まで格安SIMを使ってこなかった事を後悔しています…。
「通信速度が遅いから…」とかよく言われていますが、実際使ってみるとほとんど大手のキャリアと変わらないことに気付きますし、デメリットもないので節約を考えていなくても格安SIMを使わないのは損としか言えないと思っています。
ドコモを使っている方や、携帯料金を抑えたい方はぜひ私と同じLINEモバイルを使ってみてくださいね♪
Wifiで毎月お得。通信料は一本化
スマートフォンの通信料と、パソコンのインターネット回線を別々に利用している場合、大幅な削減が可能です。WiMAXが提供しているwifiを利用し、スマートフォンとパソコンの通信料をまとめてしまうという方法があります。
具体的には、WiMAXに申込みをし、自宅のネット回線を解約した後に、スマートフォンのパケット定額プランを2段階定額プランに変更するだけ。たったこれだけで、5,000円程度の節約が可能です。ぜひ試してみましょう。
一人暮らしで節約に失敗するパターン
ここでは、一人暮らしで陥りがちな節約の失敗例とその対策を紹介します。せっかく固定費の節約に成功しても、固定費以外の出費でつまづいてしまっては本末転倒です。
逆に固定費以外のやりくりを上手にすれば、一気に数万円の節約をすることも夢ではありません。以下、その詳細をみていきましょう。
実は一番怖い。交際費と食費
交際費と食費の何が怖いかと言うと、財布の紐と気持ちが緩めば際限なく出ていくということ。そして、毎月充てる費用が把握しにくいことです。
友人からのお誘いや、会社の飲み会などに何も考えることなくホイホイついて行っていませんか?全ての誘いに乗っていはお金は飛ぶようになくなっていきますし、時間のムダにもなりかねません。
また、今の世の中、美味しいモノの誘惑はそこらじゅうに溢れています。コンビニやスーパーでは安価な食品が簡単に手に入るため、「これくらいならいいか」とつい手に取ってしまいがち。もちろん、塵も積もれば山となるで、気が付けばバカにならない出費となってしまいます。
断る勇気が、流れを作る
「付き合いの悪いヤツだなと思われたらどうしよう…」たったこれだけの感情の為に、多くの人が交際を断れず、余計な出費と時間の浪費をしてしまっています。
もちろんどうしても行きたいと思えるほどのイベントであれば、迷わず参加すればいいと思いますが、我慢の付き合いであれば、スッパリとやめてしまいましょう。その方が、経済的にも精神的にも断然いいです。
それでも会社の付き合いは断りにくい…というのであれば、たとえば3回に1回は参加する。1次会だけ参加して、2次会には行かない。といったルールを設けるだけでもかなり効果的です。
誘惑に負けそうになるあなたへ
人は心理学上、疲れている時や落ち込んでいる時に、必要もないモノを購入してしまいがちです。これを防ぐには、なんといってもやはり、目的もなくフラっとお店に入らないことがポイント。商品は、見てしまうから、欲しくなるのです。
もちろん、目的があってお店に入った際に、たまたま魅力的なモノを見つけてしまうこともあることでしょう。そういう時には、すぐに購入を決めるのではなく、「それは本当に必要なモノか?それとも、誘惑に負けて買おうとしているモノか?」といったフィルターに一度かけてみることがオススメです。
貯金するには、毎月決まった金額で生活する事
たとえば手元に10万円しかなくて、それで1ヶ月を乗り切らなければならないとすれば、人はどうするでしょう。きっと、どうにかして、10万円の中でやりくりしようとするハズです。
これと同じ要領で、各項目に対し、最初に使う金額を決めてしまうのは非常に有効な方法と言えます。固定費を何度もなんども見直すことはできませんが、固定費以外の支出は毎月が勝負。ぜひ、毎月の目標金額を定めた上で、節約に臨みましょう。
節約の鍵はエンゲル係数にあり
エンゲル係数、把握していますか?エンゲル係数とは、所得のうち、食費がどれくらいの割合を占めているかを示す数値です。
総務省の統計に、1世帯(2人以上)のエンゲル係数の平均は、23%~24%程度に対し、一人暮らしの平均は30%にも及ぶとのデータがあります。この数値から、一人暮らしの場合だと、食費の管理が少し甘くなってしまいがちだということがわかります。
言い換えれば、それだけエンゲル係数を抑える余地があるということ。極端な話、一人暮らしでも毎日外食をしていれば、食費が50,000~60,000円になったりする人もいるわけです。つまり、人によっては食費だけでも数万円以上の節約をすることも可能です。
外食を極力減らす。食材はまとめ買い+使い切りを意識
本気で節約を目指すのであれば、どうしてもやむを得ない時以外は外食をしないというルールを設けるのも一つ。もちろん、外食するのであれば、使う金額にはきっちりとボーダーラインを設けておきます。
また、食材の買い物は週末や特売の時間帯を狙ってまとめ買いをしておくのが鉄則。1ヶ月1万円台でやりくりすることも十分可能なので、1週間に2,500円という目安を持っておくのもいいでしょう。
ここで大切なのは、経済的にまとめ買いをした食材たちを、腐らせず、余すことなく使い切ること。たとえば、しなびてしまいやすい葉物野菜は茹でで冷蔵保存、キノコ類は冷凍保存、豆腐はかぶるくらいの水を浸して密封すれば、数日間は持ちます。
それぞれの食材の適切な保存法を把握しておくことも、大切な節約術の一つです。なお、缶詰や乾物であれば長期間の保存が可能な上、調理もしやすいのでオススメです。
節約レシピで美味しく節約
インターネットで検索を少しかければ、わざわざ料理本を買わずとも、様々な節約メニューを知ることができます。
これらを上手く活用すれば、同じ食材でも色んなバリエーションを楽しめたり、安価な食材の組み合わせで満足感を味わいながら節約をすることができます。
このようにある程度のイメージを固めた上で食材の買い物に臨めば、買い物で生じる無駄を最小限に抑えることができますよ♪
ちなみに、節約食材として活躍する卵、納豆、豆腐、ひき肉、鶏もも肉、もやし、ツナ缶などのレシピをおさえておけば、より上手に節約生活を進めることができます。
食費の節約方法や、食材の保存の仕方などは、『食費を節約したい!節約に貢献してくれる食材特集』の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
まとめ
節約は継続が命。一日一日でみると小さな種かもしれませんが、それがやがて大きな花を咲かせます。とはいえ、毎日神経質になり過ぎて、ストレスを溜め込んでしまうのも困りもの。たまには少し、自分を甘やかしてあげることが、明日へのモチベーションにつながります。
さぁ、あなたはどんな夢に、日付を入れましたか?