何でも揃う便利なコンビニですが、店内にATMが設置されている店舗が増え、ますます便利になりましたよね。
コンビニはどこにでもあるので、「お財布にお金がない!」というピンチのときに、24時間いつでもお金が下ろせるコンビニATMに救われた人も多いのでは?
しかし、コンビニATMは手数料がかかることがあるので、正しい知識を得て上手に利用することが大切なのです。
記事の目次
コンビニATMの手数料が無料の銀行
コンビニATMを利用すると手数料はかかるもの、と当然のように思っている人は少なくありません。
しかし、よく考えてみると、自分の預金を下ろすのに手数料を払わなければいけないなんて、もったいないことだと思いませんか?
そこで、コンビニATMで手数料が無料になる銀行をピックアップしていきます。
コンビニATMの種類
コンビニATMで手数料が無料になる銀行を紹介する前に、まずコンビニATMにはどのような種類があるのか、知っておきましょう。
以下の表に、コンビニATMの種類とそれぞれの設置場所などをまとめてみました。
ATMの種類 | 設置店舗 | 特徴 |
---|---|---|
セブン銀行ATM | セブンイレブン・イトーヨーカ堂 | コンビニATM最大手 |
イーネット(E-net) | ファミリーマート・サークルKサンクス | スーパー・ドラッグストアにもあり |
ローソンATM | ローソン | 全国に12,000台以上設置 |
アットバンク | ampm(ファミリーマートと合併) | 現在では旧ampm店舗のみに設置 |
イオン銀行ATM | ミニストップ・イオングループ各店舗 | イオン銀行なら365日24時間手数料無料 |
ライフスタイルや住んでいる場所によって、よく利用するコンビニがあるでしょうが、コンビニによって設置されているATM、そのATMが提携している金融機関も違うことを理解しておきましょう。
コンビニATMの手数料が無料になる銀行
コンビニATMの種類によって、取引できる銀行や手数料が無料になる銀行は違ってきますが、いずれかのコンビニATMで手数料が無料になる銀行は次のとおりです。
- 楽天銀行
- 住信SBIネット銀行
- ソニー銀行
- 新生銀行
- ジャパンネット銀行
- じぶん銀行
- 野村信託銀行(野村證券)
- 大和銀行(大和証券)
- みずほ銀行
- SBJ銀行
さらに、それぞれの銀行が、どのATMで利用できるのか、また手数料はどうなるのかを一覧表にまとめてみました。
銀行/コンビニATM | セブン銀行ATM | イーネット(E-net) | ローソンATM | アットバンク | イオン銀行ATM |
楽天銀行 | △ | △ | △ | × | △ |
住信SBIネット銀行 | ◎ | 〇 | 〇 | × | △ |
ソニー銀行 | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ |
新生銀行 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
ジャパンネット銀行 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
じぶん銀行 | 〇 | 〇 | 〇 | × | △ |
野村信託銀行 | ◎ | 〇 | 〇 | × | △ |
りそな銀行 | 〇 | 〇 | 〇 | × | △ |
みずほ銀行 | ● | 〇 | 〇 | × | 〇 |
SBJ銀行 | ◎ | 〇 | × | × | ◎ |
- ◎…手数料無料
- 〇…回数制限付きや時間制限ありで手数料無料
- ●…入金、出金、振込のいずれかは利用できない
- △…手数料がかかる
- ×…利用できない
上記の一覧表を参考にして、自分がよく利用するコンビニにあるATMは、どの銀行で取引するとお得なのかを知っておくといいでしょう。
さらに、上記に挙げた銀行について、次に詳しく説明していきます。
楽天銀行
各コンビニATMで楽天銀行の取引をすると、入金・出金共に216~270円の手数料が発生します。
しかし、楽天銀行のハッピープログラムという優遇サービスの会員ステージによって、手数料が無料になることもあります。
ハッピープログラムは、楽天会員リンク登録という楽天会員と楽天銀行の口座情報を連携させる手続きを行うだけなので、ぜひ利用してみてください。
ハッピープログラムの会員ステージの条件と手数料は次のようになっています。
会員ステージ | 預金額 | 取引件数 | 手数料 |
ベーシック | 10万円未満 | 4件以下 | 216~270円 |
アドバンスト | 10万円以上 | 5件以上 | 月1回まで無料 |
プレミアム | 50万円以上 | 10件以上 | 月2回まで無料 |
VIP | 100万円以上 | 20件以上 | 月5回まで無料 |
スーパーVIP | 300万円以上 | 30件以上 | 月7回まで無料 |
「VIP」だと月5回まで手数料が無料になるので、複数の銀行に預金がある人や取引をしている人は、楽天銀行にまとめるようにして、預金額や取引件数を増やすといいですね。
また、ハッピープログラムでは、楽天銀行で取引することで楽天スーパーポイントが貯まります。貯まったポイントは楽天市場で1ポイント1円として買い物できるのでお得ですね。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は、コンビニATMでの入金は無料になります。出金には基本的に108円かかりますが、イーネットとローソンATM、ゆうちょ銀行の利用回数を合わせて5回までなら、出金手数料が無料になります。
また、自行宛てなら、振込手数料が無料で、他行宛てでも月3回までなら無料です。
ソニー銀行
ソニー銀行は、セブン銀行ATMとイオン銀行ATMなら、24時間手数料無料です。
イーネットやローソンATM、アットバンクでも、月4回までは手数料無料で利用できるので、コンビニATMに利便性抜群と言えます。
また、コンビニATM以外でも、ゆうちょ銀行や三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行のATMで、手数料が無料で利用できます。
新生銀行
新生銀行は、24時間365日、すべてのコンビニATMで出金手数料が無料です。
さらに、同銀行への振込手数料はタダ、他銀行への振込手数料も最大で月10回まで無料になるので、コンビニATM界にとっては最強の銀行と言っても過言ではありません。
ネット銀行専門でないため銀行窓口がきちんとあるので、安心して利用できます。
ジャパンネット銀行
ジャパンネット銀行は、セブン銀行ATM、イーネット、ローソンATMで、月1回まで入出金手数料が無料、2回目以降でも3万円以上の入出金なら、手数料無料で利用できます。
コンビニATM以外なら、ゆうちょ銀行や三井住友銀行のATMが同じ条件で利用できます。
さらに、ネット銀行の中でも、セキュリティに強いワンタイムパスワード制を導入している銀行なので、安心感がありますね。
じぶん銀行
じぶん銀行は、セブン銀行ATM、イーネット、ローソンATMで、入金手数料と同銀行宛ての振込手数料が無料で利用できます。
さらに、「じぶんプラス」という利用状況に合わせて会員ステージを設けるサービスを実施していて、ステージによっては、最大11回まで出金手数料が無料になります。会員ステージ別のコンビニATM手数料は次のようになっています。
じぶんプラス1 | じぶんプラス2 | じぶんプラス3 | じぶんプラス4 | じぶんプラス5 | |
出金手数料の無料回数 | 月2回まで | 月3回まで | 月4回まで | 月8回まで | 月11回まで |
他銀行への振込手数料の無料回数 | 無料回数なし | 無料回数なし | 月1回まで | 月3回まで | 月5回まで |
無料になる回数を超えたら、出金手数料は108円、振込手数料は3万円未満が174円、3万円以上が278円かかるので注意しましょう。
野村信託銀行
野村信託銀行は、野村證券などの野村グループが運営している銀行です。
セブン銀行ATMで、平日8:00~21:00と土日祝日9:00~19:00は、入金・出金共に手数料が無料になります。
イーネットとローソンATMでは、同じ時間帯で入金手数料は無料になりますが、出金手数料は108円かかります。
りそな銀行
りそな銀行は、大和銀行とあさひ銀行が合併した銀行です。
大和銀行時代は、セブン銀行ATMで、時間指定で手数料無料でしたが、現在は手数料がかかってしまいます。
しかし、手数料が月3回までキャッシュバックされるサービスがあるので、実質手数料無料なのです。手数料がキャッシュバックされる条件は以下のとおりです。
- インターネット通帳「TIMO(ティモ)」に申込みする。
- TIMO(ティモ)を取引口座にしたクレジットカードを利用する。
みずほ銀行
日本三大メガバンクの一つであるみずほ銀行は、第一勧業銀行や富士銀行が分割・合併して設立されました。
みずほ銀行の取引は、コンビニATMでは通常108円~216円の手数料がかかります。
しかし、みずほマイレージクラブに入会することで、セブン銀行ATM、イーネット、ローソンATM、イオン銀行ATMで取引手数料が月4回まで無料になります。ただし、セブン銀行ATMでは、振込ができないので注意してください。
SBJ銀行
SBJ銀行は、定期預金の金利が良いことで周知されています。セブン銀行ATMとイオン銀行ATMで、365日24時間手数料が無料になります。
イーネットでも、入金手数料は無料、出金手数料も月10回までは無料になります。
SBJ銀行の支店にはATMが設置されていないので、コンビニATMなど提携ATMを上手く利用する必要があります。
コンビニATMの手数料が安い銀行
コンビニATMの手数料が無料である銀行を利用することがベストですが、ライフスタイルに合わなかったり利便性を考慮したりして、どうしても手数料が無料の銀行を利用できないときもあります。
そこで、少しでも手数料が安くなる銀行を知っておくといいですね。手数料が安い銀行について、詳しくみていきましょう。
楽天銀行
ハッピープログラムにより手数料が無料になることは紹介しましたが、楽天銀行で特筆すべきは、振込手数料の安さです。
- 同行あて…無料
- 他行あて…ハッピープログラムを活用すれば無料
- ゆうちょ銀行あて…95円
他行あては通常152円~258円ですが、メイン口座にすることで、十分ハッピープログラムの会員ステージが上がるので、無料になる可能性大です。
楽天銀行をお得に活用する方法
楽天銀行を振込などで利用する際に楽天スーパーポイントが貯まるので、どんどん利用したいですね。
さらに、楽天証券との口座連動サービスを利用することで、普通預金金利が5倍になります。手数料でお金を取られるどころか貯まっていくので、利用しない手はありません。
大和ネクスト銀行
大和ネクスト銀行は、出金手数料が無料…とまではいかないけれど、セブン銀行ATM、イーネット、ローソンATMで100円という安さ。
さらに、振込手数料は自行・他行あて共に無料です。大和証券の口座と連携させて、ダイワカードを使って取引ができるので便利ですね。
ダイワカードは大和証券ユーザーのもの
元々大和ネクスト銀行は、大和証券ユーザーのためのネット銀行として設立されました。そのため、大和証券の証券口座を持っていないと、大和ネクスト銀行の口座は開設できません。
しかし、そのぶん大和証券とは密に関わっていて、大和証券のダイワカードを使って、コンビニATMで入出金や振込ができるのです。
コンビニATMを利用するならこの銀行がおすすめ!
コンビニATMでの取引の手数料が無料や安価な銀行を紹介しましたが、ここでは、その中でも特におすすめの銀行を紹介します。
利用してみて損はないので、ぜひ一度試してみてください。
ネット銀行がおすすめ
ネット銀行専業の銀行は、店頭窓口やATMがないので、提携銀行のATMかコンビニATMで入出金をしなければなりません。
そのため、コンビニATMの手数料が安かったり無料になっていたりするケースが多いのです。
また、家に居ながらでもインターネットで簡単に振込ができるのも、ネット銀行ならでは。次に、選りすぐりのおすすめネット銀行をみていきましょう。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は、回数制限付きで、すべてのコンビニATMが手数料無料で利用できると上記で紹介しました。
それだけでなく、年会費無料でVISAデビットというデビット機能つきキャッシュカードに登録できます。
デビットカードはクレジットカードと同じ感覚で使用できるので、自然と現金を引き出す機会が減り、手数料削減にもつながります。利用金額の0.6%キャッシュバックがあるのもお得ポイントの一つですね。
新生銀行
手数料の面から見るとコンビニATM界では最強と上記したように、おすすめ度は高いです。
手数料がお得なだけでなく、「Tポイントプログラム」を実施しており、イーネットを使うと、1回あたり10ポイントのTポイントが貯まります。
ATM手数料を一切支払わずに、逆にTポイントが毎月20ポイントももらえるのです。
さらに、新生銀行には「2週間満期預金」というサービスもあります。その名のとおり2週間で満期がやってくる珍しい定期預金で、普通預金に比べて年利0.05%(税引前)という高い金利設定になっています。貯金をするにもおすすめなので、ぜひ新生銀行を利用してみてください。
じぶん銀行
じぶん銀行は、三菱東京UFJ銀行とauが共同出資して設立したネット銀行です。
ネット銀行専業ですが、ほとんどのコンビニATMが手数料無料で利用できるし、三菱東京UFJ銀行、ソニー銀行、ゆうちょのATMも手数料無料で使えるので不自由しません。
キャッシュカードの代わりにスマートフォンアプリを使ってセブン銀行のATMで入出金ができるのも便利ですね。
ソニー銀行
ソニー銀行のおすすめポイントは、手数料無料で利用できるコンビニATMや提携銀行がたくさんあることと、他行あて振込手数料が無料になることです。
また、ソニーバンクウォレットというVISAデビットカードに登録すると、支払った金額の0.5%~2.0%のキャッシュバックがあるのも嬉しいポイントですね。
都市銀行のコンビニATM手数料
これまでに紹介した銀行は、ネットバンクが多かったのですが、実際は都市銀行をメインバンクにしている人も多いですよね。
そこで、都市銀行のコンビニATM手数料を解説していきます。
都市銀行とは?
金融ビックバンによる都市銀行の再編・統廃合によって、現在の都市銀行は下記の四行体制になっています。
- 三菱東京UFJ銀行
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- りそな銀行
この中でも三大メガバンクと言われるのが、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行です。都心在住の人や、転勤や出張で全国を渡り歩く人は都市銀行を利用することが多くなっています。
都市銀行のATM手数料は高い!
都市銀行の最大のメリットは、全国規模でサービスを提供しているので、全国どこにいても利用できるという点です。
一方で、全国規模のサービスを維持するためには、ATMの手数料が多少高くなることがあります。地方在住の場合は、地方銀行の方がATMの設置数が多く手数料も無料になるため、都市銀行よりも利用しやすいと言えます。
都市銀行のコンビニATM手数料
では、コンビニATMに限って考えると、都市銀行の手数料はどうなっているのでしょうか?
みずほ銀行とりそな銀行については、コンビニATMの手数料が無料になると上記で紹介したので、その他の都市銀行である三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行についてみていきましょう。
三菱東京UFJ銀行のコンビニATM手数料
三菱東京UFJ銀行の利用ができるコンビニATMは、セブン銀行ATM、イーネット、ローソンATM、イーネットです。
利用できる時間帯は、店舗によって違いはありますが、最大で24時間利用することができます。キャッシュカードで入出金する場合の時間帯別の手数料は下記のようになっています。
利用時間帯 | 手数料 |
平日(0:00~8:44、18:01~0:00) | 216円 |
平日(8:45~18:00) | 108円 |
土日祝日(24時間) | 216円 |
ただし、「スーパー普通預金(メインバンク プラス)」というサービスを利用していて、会員ステージが「プラチナステージ」の人は、月3回まで入出金の手数料が無料になります。
さらに、コンビニATMで振込する場合の手数料は次のようになっています。
3万円未満 | 3万円以上 | ||
三菱東京UFJ銀行 三菱UFJ信託銀行 じぶん銀行あて | 個人 | 108円 | 108円 |
法人・団体 | 108円 | 216円 | |
上記以外の銀行あて | 270円 | 432円 |
三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、じぶん銀行以外へ振込する場合は、手数料が高額になるので注意したいですね。
三井住友銀行のコンビニATM手数料
三井住友銀行の利用ができるコンビニATMは、セブン銀行ATM、イーネット、ローソンATM、イーネットです。
利用できる時間は店舗によって違いますが、最大で24時間利用できます。
ただし、毎週日曜21:00から翌月曜7:00は一律で休業になっているので注意してください。キャッシュカードでの入出金、振込の手数料は次のようになっています。
利用時間帯 | 手数料 |
平日(0:00~8:44、18:01~0:00) | 216円 |
平日(8:45~18:00) | 108円 |
土日祝日(24時間) | 216円 |
また、三井住友銀行の総合口座当座貸越取引で、金額が1万円以下の借り入れまたは返済をしている場合は、時間外と土日祝日の手数料216円が108円になります。
まとめ
一概に手数料が無料といっても、コンビニATMで預入や引落しするのか、他行へ振込をするのか、利用の仕方は色々あります。
どの手数料がどの銀行で無料になるのかを見極め、自分の用途に合わせて、メイン口座にする銀行を選ぶようにし、上手くコンビニATMを利用しましょう。