審査がないこともあり、クレジットカードよりも比較的お手軽に使えるデビットカード。
でも、クレジットカードしか持っていない方や、そもそもカードを持たない方にとってはあまり馴染みのないものかもしれません。
デビットカードのメリットとは何があるのでしょうか?逆に、デメリットとしてはどのようなことが挙げられるのでしょうか?
今回は、デビットカードを持つ上でのメリット・デメリットについて徹底的に解説してきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
記事の目次
デビットカードを使うメリット
デビットカードに限った話ではありませんが、何事もメリットを最大限に生かすことが重要です。
どうせ保持するのであれば、現金払いやクレジットカードと比べ、デビットカードにどのようなメリットがあるのかを十分に理解した上で活用したいですよね。
デビットカードには、デビットカードならではのアドバンテージもあります。ここではまず、デビットカードを持つ利点からみていくことにしましょう。
デビットカードのメリット7選
クレジットカードで決済すると聞けばやはり、「使いすぎるリスク」が頭をよぎる方もいるのでは?
既にデビットカードのイロハをご存知の方ならお気付きのように、デビットカードについては収入枠以上に使いすぎるという心配はありません。こうした安心感を始め、デビットカードには様々なメリットがあります。
具体的に何がいいの?というあなたの疑問にお答えすべく、デビットカードのメリット7選と題し、以下に紹介していきますよ。
カード発行に審査がない
カードといえば審査。このように認識されている方も多いはず。ところがどうでしょう、デビットさんはこの既成概念をぶち壊してしまいました。
そう、デビットカードの発行には審査が必要ないのです。
もちろん、クレジットカードの審査に落ちてしまった方でもオッケー。ネットショッピングなどでサクサクと買い物がしたいという方にはもってこいですよ。
使いすぎる心配がない
先ほども少し触れましたが、デビットカードはクレジットカードとは異なり、使いすぎた後に明細をみて卒倒しそうになる…ということがありません。
その理由はデビットカードの仕組みを知れば簡単にわかります。クレジットカードが後日請求されるのに対し、デビットカードは即、事前に指定している銀行口座から引き落としがされるというシステムであるためです。
もちろん、残高が不足していればカードを切ること自体ができません。これなら自然と使いすぎを減らしていくことができますよね。クレジットカードでついついたくさんお買い物をしてしまいがちな方にはピッタリではないでしょうか?
ポイント還元があり、現金払いよりお得
ご存知の方もいるかと思いますが、デビットカードだってクレジットカードと同様に、立派にポイントが還元されます。
もちろん、基本的にはクレジットカードの還元率には及ばないことが多いですが、たとえば、以下のようなデビットカードを選んで上手に活用すれば、クレジットカードに匹敵する還元率を得ることもできますよ。
楽天銀行のJCBデビットカード
デビットカードの中では最高の基本還元率(1%)を誇ります。新規口座開設から6ヶ月間はATM出金手数料が無料になるなど、攻めだけでなく守りの機能も備えた一枚。
JCB以外は還元率が低く、年会費も必要となるため、発行するならJCBブランドを選択するようにしましょう。
ソニー銀行のデビットカード
ソニーストアで3%の割引を得られる希少なデビットカード。優遇プログラム Club Sを活用すれば、最大2%の還元を受けることも可能です。
セブンイレブンやミニストップなどのコンビニATMにおいては、手数料が常に無料であることも便宜性を高める素敵な一面。
ジャパンネット銀行のファミマTカード一体型デビットカード
ジャパンネット銀行のデビットカードには、通常タイプとファミマTカード一体型がありますが、迷わず後者を選びましょう。
ファミマTカードの特典を丸ごと享受できるため、Tポイントを普段使いしている方にとってはオススメの一枚です。
30,000円以上の単位での出金であれば、ATM手数料は常に無料であることも覚えておきましょう。
以上の3枚が数あるデビットカードの中で特にオススメです。発行してみようかな…と思っている方はぜひ参考にしてみてください。
キャッシュレスでとにかく便利
クレジットカードにおいてもそうですが、デビットカードの魅力はやはり、キャッシュレスでスイスイとお会計を済ませられることではないでしょうか?
特にランチタイムで混み合っているシーンや、急いで買い物を済ませたい場面などでは活躍すること間違いなし。
こうした日々のちょっとしたストレスを軽減することができるのは、地味なメリットのように見えて、精神面に対して大きなプラスの効果を与えるものだと思いますよ。
15歳から持つことができる
高校生でも持つことができるってなかなかすごいことですよね。現金払いしかできなかった高校生がデビットカードを持つことによって、支払いがスマートになるだけでなく、ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなります。
クレジットカードを持つ前の練習という意味でも、カードを持たせることに意義はありそうです。
手元に見えていないお金をいかに管理することができるか?大人でも、なかなかできている人はいませんからね。
ショッピング保険付帯で安心
忘れ物というのは誰にでも経験があるもの。ましてやそれがお財布などの貴重品であれば、焦る気持ちは一段と大きいですよね。
もし仮に、デビットカードの入った財布を落としてしまったとしても、大抵のデビットカードにはショッピング保険なるものが付帯されています。これは、第三者に不正に利用されてしまった際にも、一定額の補償を受けることができるというものです。
もちろん無くさないようにするのが一番ですが、万が一の時にこうした補償があるのは安心ですね。
海外のATMで現地通貨を引き出すことができる
海外に行く際に何が大変かと言えば、慣れないお金の管理ではないでしょうか?
デビットカードを活用すれば、こうした手間は一気に軽減されます。というのも、デビットカード一枚で、海外のATMから現地の通貨をダイレクトに引き出すことができるためです。
頻繁に海外旅行に行く方であれば、こうした機能が付随しているのは非常に嬉しいですね。
デビットカードの作り方については、『デビットカードの作り方を解説!審査不要で便利なデビットカードを作る方法』の記事で詳しく紹介しています。
デビットカードのデメリット
たくさんのメリットが出てきましたね。さて、ここからは逆に、発行する前に知っておきたいデメリットについて紹介していきましょう。
どんなことにも、メリットの裏にはデメリットが潜んでいます。
メリットを最大限に生かすことも大事ですが、いかにデメリットの影響を受けずに活用していくかを考えるのも、大切なポイントと言えますね。
デビットカードのデメリット6選
デビットカードのデメリットと聞いて、あなたはいくつくらいのデメリットを思い付くでしょうか?
デビットカードにはメリットと同様、複数のデメリットも存在しますが、カードを持つあなた自身に影響を及ぼすものとそうでないものがあります。
影響を及ばさないものに関してはスルーすればいいので、影響を与えうるデメリットに対してどのように対処していくかを考えながら、以下のデメリット6選をご覧いただければと思います。
分割払いやリボ払いが使えない
こちらはデビットカードのメリットでもあり、デメリットとも言える内容。
使いすぎを未然に防いでくれるという意味ではメリットですが、当月の支払額を軽減したいという場面ではデメリットとなってしまいます。
分割払いやリボ払いをする必要がある方は、デビットカードを使う一方で、クレジットカードを所持しておくことが求められます。
国際ブランド搭載の店舗でも、使用できない場合がある
デビットカードは基本的に、VISAなどの国際ブランドを搭載している契約店であれば使用することができますが、即時引き落としに対応していない店舗というのも存在します。
その場合は残念ながら、デビットカードを使用することができません。
また、継続的に支払いが発生しうる公共料金、携帯電話料金などの支払いの他、ガソリンスタンドでの支払い、高速料金などに対しても適応していません。
ただし昨今になってようやく、こうした支払いに対しても徐々に対応するような流れが出てきました。三菱東京UFJ銀行、楽天銀行、ソニー銀行、ジャパンネット銀行などのデビットカードがその一例です。デビットカードを発行するのであれば、こうした支払いに対応しているかどうかも確認しておくといいですね。
不正使用に対する補償には上限がある
クレジットカードにおいては基本的に、不正使用に対しては100%の補償が自動的についてきますが、デビットカードの場合もそうもいきません。
たとえば前述の楽天銀行のJCBデビットの場合、1口座に対しては年間100万円の補償が限度とされています。
仮に100万円を超える額が口座に入っており、それらを全て不正利用されたとしても、補償の対象となるのは100万円までということになる場合があります。
クレジットヒストリーを作ることができない
クレジットヒストリー(いわゆるクレヒス)はご存知でしょうか?
これはクレジットカードの返済やローンの返済をすることによって積み上げられていく信用のことを表します。
つまり、クレジットカードを長期間継続的に利用し、返済にも問題がなければ、良好なクレヒスを作ることができ、ランクの高いカードの作成や、好条件のローンを組む際に役立つのです。
残念ながらデビットカードでは、何度決済を行ったとしても、その記録がクレヒスに反映されることはありません。
ポイント還元率がクレジットカードに劣る
カードを使用していく上で気になるのはやはり、ポイント還元率ではないでしょうか?デビットカードはどうしても、全体的にみるとクレジットカードの還元率には及びません。
デビットカードはクレジットカードとは異なり、金利収入がないため、銀行の立場から考えるとこれは致し方がないことなのかもしれません。
ただしその中でも、前述した楽天銀行やソニー銀行、ジャパンネット銀行などのデビットカードを上手に活用すれば、クレジットカードと十分に肩を並べることはできますよ。
時間帯によっては使用できないことも
クレジットカードは24時間365日利用可能ですが、デビットカードの場合はそうもいかないことがあります。
銀行によって詳細は異なるのですが、カード決済できない時間帯というものが存在するのです。
急ぎで買い物がしたいとか、今すぐに決済したいのに…というタイミングにその時間帯が重なってしまうと、非常に不便に感じることもあるかもしれませんね。
あなたがデビットカードを活用しようと思っている場合は、使用できる時間帯についても確認しておくことが大切です。
なお、ネットバンク系のデビットカードは例外的なメンテナンス以外は基本的にこうした縛りはないので、いつでも気軽に決済することができますよ。
デビットカードを使うべき人・使う意味のない人
デビットカードのメリット・デメリットはしっかり理解できたでしょうか?最後にお話するのは、デビットカードを使うべき人と、使う意味のない人についてです。
いくらメリットがたくさんあっても、そのメリットに対して価値を感じない方はいますし、その逆も然り。
どんなにデメリットがあろうが、それらを凌駕するだけの価値を感じている方にとっては、デビットカードは必要なカードなのです。あなたは、どちらに当てはまりますか?
デビットカードを使うべき人
まずはデビットカードを使うべき人です。たとえばこんな方が、該当するのではないでしょうか?
- クレジットカードでついつい使いすぎる人
- そもそもクレジットカードの審査が通らない人
- 支払いをスムーズにしたい人
- ATMに行く手間を省きたい人
- 出金手数料や振込手数料を軽減したい人
それではこれらを一つずつみていきましょう。
クレジットカードをついつい使いすぎる人
クレジットカードの何が怖いかといえば、後日支払いがドカンと襲ってくることではないでしょうか?
手元にキャッシュがなくても利用できる上、衝動買いなどにもバッチリ対応できてしまうため、ついつい使いすぎてしまうと頭を抱えている方も多いハズ。
そんな悩みを抱えるあなたにはデビットカードがピッタリ。デビットカードの性質上、どうあっても使いすぎてしまうということがありません。
また、あえて口座にあまりお金を残さないようにしつつ、デビットカードを使うという方法を取れば、節約意識をさらに高めることができますよ。
そもそもクレジットカードの審査が通らない人
クレジットカードの審査基準を満たすことができず、残念ながらカードを発行することができなかった方にとって、デビットカードは非常にありがたい存在ではないでしょうか?
実店舗のないサービスにおいては、インターネット上でのカード決済しか受け付けていないというケースもあります。
こうした場面で役立つ他、日常的な買い物においても支払いをスムーズにしてくれつつ、ポイント還元もしてくれるデビットカード。素敵ですね。
支払いをスムーズにしたい人
もともとクレジットカードを持っていなくて支払いをスムーズにしたいと思っている方や、支払いをスムーズにしたいけどなるべくクレジットカードの使用は控えたい…と思っている方にも最適なのがデビットカードですね。
混雑しているレジで細かい小銭を伴う支払いをしようとすると、なんだか背後から睨まれているような気がしないでもない。という経験、ありませんか?デビットカードを持てば、そんな場面とはキレイさっぱりお別れできますよ。
ATMに行く手間を省きたい人
支払いがスムーズになるのも素敵ですが、ATMからいちいちお金をおろして来なくても良いというのも立派なメリットです。
それでいてかつ、クレジットカードのように未来のお金に手を出さなくて済むのですから、デビットカードを考えた人って本当にスマートだなと思います。
ATMに寄るなんてちょっとしたことだと思う方もいるかもしれませんが、ちょっとした時間の積み重ねが、人生において大きな差を生むんですよ。
出金手数料や振込手数料を軽減したい人
前述のように、ATMに行く頻度が減れば自然と出金の際にかかる手数料も軽減されます。もちろんそれだけではなく、振込においてもメリットがあるのがデビットカードなのです。
たとえば、楽天銀行で言えばハッピープログラム、ソニー銀行で言うところの優遇プログラム Club Sを上手に活用すれば、ATM出金手数料だけでなく、振込手数料でさえも無料にすることができます。
人によっては、こうした手数料をゼロにするためだけにデビットカードを発行し、支払いはポイント還元率の高いクレジットカードでするという使い方もありではないでしょうか?工夫一つで色んな活用法が生まれてきそうですね。
デビットカードを使う意味のない人
さて、最終テーマはデビットカードを使う意味のない人について。こちらはたとえば、以下のような方が該当しそうですね。
- クレジットカードを使いつつも、しっかりとお金の管理ができる人
- クレジットカードの高い還元率を手放したくない人
- 限定された補償内容に不安を覚える人
- 銀行口座内のお金の管理が億劫な人
- カードの枚数を増やしたくない人
それでは解説に移ります。
クレジットカードを使いつつも、しっかりとお金の管理ができる人
クレジットカードのウィークポイントである「使いすぎる危険性」に対してしっかりマネジメントをされている方であれば、デビットカードの出番はなさそうです。
ポイント還元率、補償内容、特典などの複数面において、クレジットカードに分があることがほとんどですからね。
クレジットカードの高い還元率を手放したくない人
カードといえばやっぱりポイント還元率!というポイント還元第一主義の方にとっては、デビットカードに対して感じる価値が薄いのかもしれません。
特に長年同じクレジットカードを継続的に使用しており、そのカードのポイント還元率やその他の特典に満足している方は、愛着なども手伝ってなかなか浮気することは難しそうですね。
限定された補償内容に不安を覚える人
デメリットの項でも紹介しましたが、デビットカードの補償内容には限度があります。
不正使用などはそうそう頻繁に起こるものでもありませんが、万が一のことを考えるとやはり、補償が薄いことに対して不安を覚える人がいるのは当然のことと言えます。
日々、安心してカードの活用をしていきたい方にとっては、デビットカードよりもクレジットカードの方がマッチしているのでしょう。
銀行口座内のお金の管理が億劫な人
ATMに出金しに行く手間が省けるというメリットがある反面、口座内のお金を常に把握・管理しなければならないというデメリットがあるのも事実です。
こうした管理が苦になる人にとっては、デビットカードの保持は向かないかもしれません。使いすぎにさえ気をつければ、クレジットカードは何も気にせずカードを切ることができますもんね。
カードの枚数を増やしたくない人
既にクレジットカードを複数枚所持している他、贔屓にしているお店のポイントカードなども含めると、お財布がパンパンになってしまうような人。
そんな人にとっては、さらにカードが増えるのは単なるストレスになるだけかもしれません。
モノが増えれば、管理するのもそれだけ大変になるので、断捨離の観点からすれば、カードの種類を増やすことは推奨されませんね。
デビットカードのお得な使い方を、『デビットカードのお得な使い方を紹介!デビットカードが使えない場面があるので要注意!』の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてくださいね。
まとめ
クレジットカードと上手に付き合えている人にとっては、デビットカードの必要性は薄いかもしれません。
逆にそうでない方や、そもそも決済用のカードを保持していない方にとっては、デビットカードの様々なメリットを享受できる可能性が高いと言えます。
使いすぎる心配がなく、ポイント還元もあってお得なデビットカード。この機会に一枚、お好きな銀行で発行してみては?