「今月こそは貯金するぞ!」
そう誓ったばかりなのに、なぜこんなタイミングで誘惑に出会って負けてしまうのか…。そんなふうに思ったことのある方は要注意。
なぜなら、心のどこかで貯金できない理由を誘惑のせいにしているからです。そう。ベクトルを自分に向け、自己管理を徹底しない限り、同じことは永遠に続いていくのです。さぁ、一緒に問題を解決していきましょう。
記事の目次
お金の無駄遣いかどうかを考える
そもそも、無駄遣いとはなんなのでしょうか?
たとえば単に誘惑に負け続けてラーメンを毎日のように食べ、健康を損ねてしまったAさんと、様々なラーメンを食べ歩き、ラーメン屋さんを開業して成功したBさんがいたとします。
この場合、「ラーメンをひたすら食べ続けた」という行動は同じなのに、結果は両者で全く異なります。
もちろん、どちらが良いとか悪いといった話ではありません。無駄遣いになるかどうかは、消費の後に続く行動によって、左右されると言えそうですね。
何にお金を使っているか把握する
さて、それではあなたは毎月、何に対してお金を使っていますか?何にどれだけのお金を使っているか、即答できますか?
これに対して即答ができ、かつ、無理なく貯金が貯まっていく方は、非常にお金の管理に長けていると言えるでしょう。
逆に、何にどれだけのお金が出ていってるのかいまいちピンとこず、なかなかお金が貯まらない方は、自己管理の方法を見直す必要がありそうです。
支出の項目ごとに把握する
「収入30万円に対し、支出は20万」といった大まかな計算ではなく、各支出の項目毎に把握していきましょう。主な支出の項目は以下の通りです。
- 家賃
- 光熱費
- 食費
- 通信費
- 保険料
- 交通費
- 娯楽費
- 被服費
- 交際費
家賃や保険料をすぐにどうにかするのは難しいかもしれませんが、その他の項目に関しては、工夫次第で大きく節約できる可能性があります。
一つひとつの項目に対しての支出を明確にすることで、何が無駄になっているかを知ることが第一歩です。
各項目における目標額を設定する
無駄が見えてきましたか?各項目の支出が把握できれば、次は目標設定です。無理のない範囲で、節約できる項目を考えていきましょう。
たとえば食費は、消費支出の20%~23%程度が平均値とされています。このエンゲル係数と呼ばれる食費において、平均値を大幅に超過しているのであれば、20%を目標にしてみるのもいいでしょう。
無駄遣いか必要な事かを判断する
無駄遣いか必要な事かの判断基準は、人によって様々です。支出が多いからといって、その全てが無駄遣いとは限りませんし、逆に少額だとしても、無駄遣いと呼べるものはあります。
たとえば、前述のエンゲル係数の割合が多いとしましょう。重要なのはその中身と意味合いです。「ダイエットや体作りのために良質なタンパク質を多めに摂取する」という目標のためであれば、これは自分への投資にあたるので、無駄遣いにはなりません。
一方で、単に欲求に負けてお菓子やアイスを衝動的に購入したり、イライラのあまりやけ食いしてしまった場合などは、無駄遣いに分類されるでしょう。
投資にするか、浪費にするか
お金は使い方によって、投資にも浪費にもなり得ます。投資とは、支払ったお金以上のリターンが望まれる支出のこと。
浪費とは、支払ったお金に対してリターンがない。もしくは、リターンが薄い支出を言います。最悪の場合、支払う前よりも悪い状態に陥ってしまうこともあるのが、浪費の怖いところ。
たとえば、本を購入して読みました。「なるほど!」と納得するだけで何も行動しなければ、単なるお金と時間の無駄です。
ところが即、本に書かれていることを実践し、仕事で成果を上げたとすればどうでしょう。本一冊分の支出と読書にかけた時間以上の価値を生み出せたことになるのです。
マイナスをプラスに変えていく
以上の考え方でいけば、たとえ一見無駄遣いに思えるような消費行動でさえも、投資に変えていくことは可能です。
ギャンブルで大きく負けてしまったとしましょう。そこで損した分を取り戻そうとのめり込んでしまうと、完全にお金と時間の浪費になりますが、グッとこらえて、「これを機に一切のギャンブルから手を引こう」と思うことができれば、最初の負けは無駄ではなかったと言えます。
もちろんこれはギャンブルに限った話ではなく、ありとあらゆる消費行動に生かせる考え方です。ぜひ、消費した以上は絶対に何らかのカタチで自分に生かし、価値を回収するという意識を持っておきましょう。
お金の無駄遣いに多い項目
さて、ここでは無駄遣いが多くなってしまいがちな項目についてみていきます。
家賃などは毎月決まった額がかかるので、急に支出が増えてしまうといった心配はありませんが、月によって支出額に波のある項目は要注意です。
特に、食費や娯楽費(交際費)などは、サイフや気持ちの緩みで際限なく出ていってしまいます。
食費の無駄遣いをしやすいパターン
食というのは人の欲求であり、かつ人生から切り離すことができません。節約が最も難しい項目の一つとも言えるでしょう。
逆に言えば、ポイントを押さえることさえできれば、大きく成果を上げられる項目とも言えます。どういったシチュエーションやパターンで食における無駄遣いが発生しがちかをおさえていきましょう。
なんとなくフラっとで無駄遣い
特に用事もないのに、なんとなくコンビニやスーパーへ行ったことはありませんか。ズバリ、それが無駄遣いの元凶です。
シンプルな話ですが、売られているモノを見てしまうから、つい欲しくなるのです。
お金の管理が上手な方は、とにかく買い物に行く回数(お店に入る回数)が少ないと言われています。あなたは、ついフラっと、お店に入ったりしていませんか。
割引に釣られて無駄遣い
「あ、割引になってる!ラッキー」
ちょっと待ってください。本当にそれ、買う予定のものですか?元々買うつもりだったものが割引されていれば確かにラッキーですが、そうでなければただの浪費。
定価よりはお得でも、「買う予定がなかった」という点から考えればマイナスですよね。
「これぐらいならいいか」は悪魔の言葉
「これぐらいならいいか」
まさかこんなセリフを自分に言い聞かせて甘やかしていたりしませんよね?
ちょっとしたモノや、少額のモノを見た際に、ついつい使ってしまいがちな言い訳です。同じく、「お腹空いたし」とか「今日は頑張ったし」といった類の言葉も要注意。
なんとなく最もらしい理由ではあるものの、厳しく言えば立派な浪費です。全てを我慢する必要はないですが、レジに行く前に、一呼吸おいて、考えてみましょう。
「これ、本当に必要?」
娯楽費や交際費で無駄遣いをしやすいパターン
娯楽費や交際費は、円満な人間関係を築いていくために、ある程度必要な出費です。ところが全ての付き合いに参加していると、お金や時間はいくらあっても足りません。
せっかく他の項目で節約しているのに、娯楽費や交際費で破産…ということがないように、無駄遣いに陥りやすいパターンを把握し、対策を立てていきましょう。
「今日はパーっと行こう」で散々
仕事を頑張った日。ちょっとイヤなことがあった日。そんな日は誰だって気持ちよく食事をしたいし、お酒が好きな方であれば時間を気にせず飲みたいもの。
ところが交際費の中でもこのパターンが最も危険です。気も緩んでしまいがちなので、一気に散々してしまう可能性が高い。終電を逃してタクシー帰りにでもなれば…想像するのも怖いですね。
「断れなくて…」の積み重ね
出費がかさむのはわかっているけど、先輩や上司の誘いは断りづらい…集まりに行かないと、気まずくなってしまう…。
そんなあなた。しっかりと交際費に無駄が生じていますよ。それがたとえちょっとしたランチやカフェだとしても、月単位でみればバカになりません。
むしろ「ちょっとした」費用だからこそお財布は緩みがちです。常に、塵が積もれば…を意識しましょう。
お金の無駄遣いをやめる方法
さて、あなたはどの項目のどんな費用に改善の余地がありましたか?ここからは、無駄遣いをスッキリさせる具体的な方法を紹介していきます。
どうせ使うのであれば、誰だってお金を有意義に使いたいもの。しっかりと無駄な出費をカットして貯金にまわし、投資としての使い方に変えていきましょう。
固定費を見直す
固定費は必要経費かつ、毎月一定…
本当にそうでしょうか?もちろん変えられない固定費もありますが、ちょっとした工夫で節約できる固定費もあります。
固定費が下がるということはつまり、自然と毎月貯金ができるようになることを意味します。全ての固定費を見直すことで、万単位の節約が可能になるかもしれませんよ。
光熱費の無駄をやめる
どこの家庭でも必須の光熱費。必須項目だからこそ、小さな無駄を省けないかを確認しましょう。
たとえば、電気料金。時間帯割引の申し込みと契約アンペアの変更を組み合わせるだけで毎月1,000円近く節約できる可能性があります。
たとえばガス代や水道料金。お風呂のシャワーヘッドを穴の少ないモノに変えてあげたり、食器洗いの際に、水を出しっぱなしにしないだけでも大きく変わります。ぜひ、少しの努力で大きな成果を。
通信費の無駄をやめる
インターネットの契約はされていますか。もし、されているのであれば、wifiでまとめるだけでかなりの節約になります。
また、スマートフォンを格安SIMにしていない方は、ぜひこれをオススメします。性能はほぼ変わらないのに、基本使用料金は全然違います。これらを併用すれば、毎月10,000円以上の節約⇒年間120,000円以上の貯金も夢ではありません。
食費を見直す
さぁ、強敵の食費です。人間の欲求に直結しているため、ちょっとしたことですぐに決意が揺らいでしまいます。私も何度、食の誘惑に負けたことか…。
ここでは、食の誘惑に抗い、節約を成功させるための具体的な方法を紹介していきます。これをクリアできれば、他の項目の節約は非常に楽に感じることでしょう。
限度額を決めて、お財布を別にする
封筒でもなんでもいいです。メインのお財布とは別のお財布を設け、食にかけるお金を決めてしまいしょう。たとえば月15,000円と決めたら、15,000円以上はその財布に入れず、一ヶ月やりくりするのです。
お金の管理が苦手な方は、それをさらに4週分に分割するのがオススメ。1週間につき、3,750円まで。と決めてしまえば、きっと今までの無駄遣いを一掃できますよ。
お店に入らない
節約上手は基本外食を避け、買い物も1週間に1度のまとめ買いをしているそう。
つまり、いかにお店に入る回数を少なくするかがコツなのです。今や5分も歩けばコンビニに行ける時代。なんとなく入ってしまい、ちょっとした誘惑に負けた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか?
売られているモノさえ見なければ、消費行動は起こり得ません。「ちょっと見るだけ」は「必ず買ってしまう」に置き換え、寄り道をしないようにしましょう。
その一呼吸が、無駄遣いを防ぐ
明確な目的があってお店に入った際、たまたま誘惑を見つけてしまったら…?好きな食べ物が割引になっていたら…?
そんな時はまず、深呼吸してこう自分に問いましょう。
「本当にそれは、必要なモノか?」
そう。貧乏人とお金持ちのお金の使い方に、こんな言い回しがあります。貧乏人は、欲しいモノを買う。お金持ちは、必要なモノを買う。
娯楽費・交際費を見直す
自分を律していても、誘われちゃうことありますよね。特に飲み会や大勢での食事などは、大きな出費になってしまいがちなため、無駄遣いの削減を目標にする以上、そうホイホイと受け入れるワケにはいきません。
食費の節約と同様に、難易度が高そうな感じはしますが、コツさえつかめば上手に節約することも可能ですよ。
断るコツは、笑顔でサラリと
「今回はやめておきます」
この一言がいえなくて、一体どれほどの日本人が毎日悩んでいるのでしょう。国民性も手伝ってか、断るのが苦手な人は後を絶ちません。
そこで、断るハードルが一気に下がるコツをお伝えしたいと思います。それは「笑顔でサラリと」です。
誘われた瞬間、間髪入れずに笑顔で断りましょう。そしてすかさず「それでは」とその場を後にすれば完璧です。断る理由を言わない。すぐに去る。といったことも大切なポイントなので、ぜひ意識してみてください。
大丈夫です。誘いをちょっと断わった程度でこじれる関係なんて、ニセモノの繋がりなのですから。
二次会に参加しない
どうしても参加しなければならない会。そういう機会ももちろんあるでしょう。その際の鉄則はズバリ、二次会に参加しないことです。
二次会に参加してしまうと、時間もお金も倍以上かかってしまう上、睡眠時間が削られ、健康にも大きなダメージが残ります。
コツとしては、一次会の費用を渡したらすかさず、「本日はありがとうございました!お疲れ様です!」と笑顔で爽やかに去ることです。ダラダラとその場に残ると確実に二次会に行く流れになってしまうので、即、離れることが大切ですよ。
交通費を見直す
交通費は記録に残りにくい出費の一つです。また、節約を考えた際、盲点になりやすい項目でもあります。
本当に必要な交通費なのかはもちろん、もっと安く利用できないか、費用をゼロにする方法はないかなどの視点で見直していきましょう。
一駅なら歩く。自転車を使う
電車やバスの一駅分くらいなら、歩いてしまいましょう。もしくは、自転車を使うという方法もあります。
自転車であれば、数キロ離れた距離でもスイスイ移動できるため、非常に気持ちいいです。通勤や通学で1日往復500円だとすれば、これだけで10,000円以上も無駄を減らせます。節約だけでなく、健康への投資にもなり、一石二鳥ですね。
金券ショップを利用する
同じルートであれば、安いに越したことはありません。
金券ショップを利用されたことはありますか。距離に比例して割引額が増え、土日祝は割引率が上がってさらにお得。
上手く使えば、往復で1,000円以上節約できることも珍しくありません。最近では主要駅だけでなく、様々な場所で金券ショップや自動販売機があるため、よく通るルート上のショップは把握しておきましょう。
長距離移動は格安で
たとえば関西―関東間は新幹線なら1万数千円ですが、平日の夜行バスとなると2,000円程度で利用できたりもします。
夜行バス内での宿泊や移動に抵抗がない方であれば、往復で考えると2万円以上の節約が可能です。
また、旅行に行く際はぜひLCCを検討してみてください。曜日やチケットを取るタイミングにもよりますが、沖縄の離島や海外などへ片道10,000円未満で行けることもざらにあります。格安ではありますが、それほど不便さは感じませんよ。
ちなみに私は、キャンペーンを利用して、オーストラリアに1円で行ったこともあります。調子に乗って現地で散々してしまったため、全く節約にはなりませんでしたが…。
決して裕福ではないので、貧乏からどうしても抜け出したいと思って始めた節約ですが、同じような思いの人も多いと思います。
貧乏から抜け出す方法を、『貧乏から抜け出す節約術!必要な節約と必要じゃない節約』の記事で紹介していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてくださいね。
まとめ
お金を管理するということは、自分という企業の経営をすることに同じです。自分で得た収入はしっかりと守り、常に削減できる無駄はないかを考えておきましょう。
また、お金の管理において忘れてはならないのが、守っているだけでもなかなか増えていかないということ。時には自分自身にしっかりと投資をし、魅力を高めていかなければそもそもの「稼ぐ力」が身につきません。
大きく稼げるようになれば、それだけお金を残すことのハードルも下がります。ぜひ、攻守においてバランスのいい「自分経営」を目指しながら、お金と付き合っていってください。